夏日・真夏日・猛暑日・酷暑日の違いは?気温上昇の原因などを気象予報士が解説!
こんにちは、気象予報士のえいたつです
毎年夏は暑くて外へ出ると夏バテしてグッタリしてしますね
天気予報でも「最高気温40度超え」と聞いてもそれほど驚かなくなり年々全国各地で気温が上昇しています
令和8年4月17日に気象庁が日最高気温が40℃以上の日を「酷暑日」に決定と発表しました
酷暑日に決まったということで改めて名称の定義を見てみましょう
- 夏日・・・1日の最高気温が25℃以上の日
- 真夏日・・1日の最高気温が30℃以上の日
- 猛暑日・・1日の最高気温が35℃以上の日
- 酷暑日・・1日の最高気温が40℃以上の日
- 熱帯夜・・最低気温が25℃以上の夜
(主に猛暑日以上の日の夜)
この機会に気温上昇に関係する「フェーン現象」を解説したいと思います
またそれに伴い、名称決定の流れ、猛暑の夏、避暑地、熱中症対策などもご紹介したいと思います
最高気温40℃以上の名称
今年(令和8年)2月27日に「最高気温40℃以上の日の名称募集のアンケート」が発表されました

出典:気象庁
わたしは初め「ん?40℃以上の日は酷暑日じゃなかったっけ?」と思いましたがそれは日本気象協会が独自で命名した名称であり気象庁では正式に決まっていませんでした

出典:tenki.jp「日本気象協会が独自で命名した最高気温の名称」
(https://tenki.jp/forecaster/deskpart/2025/09/18/35787.html)
日本気象協会では近年の極端な暑さを考慮して、3年前の2022年に最高気温40℃以上の日を独自に「酷暑日」と命名。暑さへの関心をさらに高め、熱中症予防の普及啓発・注意喚起を一層強化していく目的があります。
引用:tenki.jp(https://tenki.jp/forecaster/deskpart/2025/09/18/35787.html)
そして気象庁のアンケートがこちら⬇︎

候補となる名称とその他を含む全14個から選ぶ形式です
個性的な名称がたくさんありますが
わたしは馴染みのあった「酷暑日」を迷わず選択
超猛暑日か・・もし最高気温が45℃以上になってきたら次の名称は何にするのか気になりますね。「超酷暑日」になりそうな気がします
気温45℃なんて信じ難いですが世界では最高気温50℃越えを観測している地域もあるので可能性はあります
結果発表⬇︎


出典:気象庁
やはり酷暑日を選んだ方が多かった結果になりました
これから毎年夏はテレビで「酷暑日」という言葉を聞くことになりそうですね
日本の歴代最高気温
2025年までの歴代最高気温

出典:気象庁
色加筆:筆者
歴代順位19位までの一覧です
2025年のみ赤線で加筆しましたが1位を含む8地点が更新されています
この様子だと毎年更新しそうな気がしますが、2025年は異常気象により特に暑かった年であり毎年ではありません
日本史上初めて気温が40℃を超えた地点
記録によると
1927年(約100年前)7月22日に愛媛県宇和島市で40.2℃を観測
これは国内初の気温40℃超え
続いて6年後の
1933年7月25日、山形県山形市で40.8℃
70年以上国内最高気温記録を維持。涼しいイメージのある東北の山形県が最高気温記録を持っていたというのは意外に思えます、しかし気温が上がる環境がそろえば東北でも40℃を超えるということです
- 盆地は熱や冷気が溜まりやすい
- 山を超え吹き降りるフェーン現象
- 涼しい海風が吹かない
- 暑い都市部(ヒートアイランド)から温風が吹く
資料によれば「新潟県側から風が吹き、フェーン現象で山形市は気温上昇した」とある
(フェーン現象は後で説明します)

山形市は盆地でおそらく当時は風が弱く熱が溜まっていた所に新潟県側から湿った暖気が強風で山を越え山形盆地に流入(フェーン現象)で気温が上昇したと思われる
※これは個人的な考察であり実際は不明
気温が高くなる理由
局地的な気温上昇
気温上昇の気象要素は先ほどお話ししたこと以外だと直射日光で地面が温められるなどあります。今回はわかりにくい「フェーン現象」のみをご説明します

水とはいわば「熱を吸収したり放出したりするモバイルバッテリー」のようなものです
水の相変化(状態変化)

今回のフェーン現象を例にすると
- 水蒸気を多く含んだ空気が山の斜面を上昇(気温が急速に下がる)
- 冷やされた空気の中の水蒸気は水滴(雲や雨)に姿を変える。このときに熱を放出しながらさらに上昇(気温がゆっくり下がっていく)
- 山の頂上に登頂した空気の気温は最も低い
- そこから山の麓へ下降する(気温は急速に上昇する)
風呂上がりの濡れた体で扇風機の風に当たると寒く感じるのは、体に付いた水滴が蒸発するために体から熱を奪うためです
全体的な気温上昇

・上空の偏西風の位置
常に日本付近中緯度の上空には偏西風という西風が吹いています
偏西風は南北の気温差が大きいところで吹き、南が高温、北が低温です
つまり日本が偏西風の北側に入れば寒く、南側なら暑いということになります
・夏季に日本の南側では太平洋高気圧が発生
日本はこの背の高い太平洋高気圧に覆われると気温は上昇しますが、日本の西側からもっと背の高いチベット高気圧が日本付近に張り出してくると気温はさらに上昇します
(その他)
・エルニーニョ現象とラニーニャ現象
南米沖に吹く東寄りの風(貿易風)が弱いとエルニーニョとなり日本は「冷夏」、風が強いとラニーニャになり日本は猛暑となる傾向があります
・インド洋ダイポールモード
インド洋の海面水温が西部が高く東部が低いと日本は猛暑になる傾向
逆に海面水温が西部で低く、東部で高いと冷夏になる傾向
沖縄が暑くないってホント!?
沖縄県と全国を比較
日本に住んでいると「北は寒く、南は暑い」と思いますよね
確かにそれは北半球で考えると正しいのですが、都道府県という局地的に見ると地形や海に面している距離など地理的な要因で変わります
ここで各都道府県の過去最高気温をランキングを作成してみましたので見てみましょう
(2026年4月 現在)
| 順位 | 気温(℃) | 都道府県 | 起日 |
|---|---|---|---|
| 1 | 41.8 | 群馬県(伊勢崎) | 2025年8月5日 |
| 2 | 41.4 | 静岡県(静岡) | 2025年8月6日 |
| 〃 | 〃 | 埼玉県(鳩山) | 2025年8月5日 |
| 4 | 41.2 | 兵庫県(丹波) | 2025年7月30日 |
| 5 | 41.0 | 岐阜県(美濃) | 2018年8月8日 |
| 〃 | 〃 | 栃木県(佐野) | 2024年7月29日 |
| 〃 | 〃 | 高知県(四万十) | 2013年8月12日 |
| 8 | 40.8 | 新潟県(胎内) | 2018年8月23日 |
| 〃 | 〃 | 山形県(山形) | 1933年7月25日 |
| 〃 | 〃 | 東京都(青海) | 2018年7月23日 |
| 11 | 40.7 | 山梨県(甲府) | 2013年8月10日 |
| 12 | 40.6 | 茨城県(古河) | 2025年8月5日 |
| 〃 | 〃 | 京都府(福知山) | 2025年7月30日 |
| 〃 | 〃 | 和歌山県(かつらぎ) | 1994年8月8日 |
| 15 | 40.5 | 三重県(桑名) | 2025年8月30日 |
| 16 | 40.4 | 岡山県(高梁) | 2025年7月31日 |
| 17 | 40.3 | 石川県(小松) | 2025年8月4日 |
| 〃 | 〃 | 愛知県(名古屋) | 2018年8月3日 |
| 19 | 40.2 | 千葉県(市原) | 2004年7月20日 |
| 20 | 40.0 | 福島県(伊達) | 2023年8月5日 |
| 〃 | 〃 | 広島県(安芸太田) | 2025年8月2日 |
| 22 | 39.9 | 神奈川県(海老名) | 2025年8月5日 |
| 〃 | 〃 | 奈良県(十津川) | 2024年8月2日 |
| 〃 | 〃 | 大阪府(豊中) | 1994年8月8日 |
| 〃 | 〃 | 大分県(日田) | 2018年8月13日 |
| 26 | 39.8 | 富山県(富山) | 2025年8月4日 |
| 27 | 39.7 | 福井県(坂井) | 2023年8月9日 |
| 〃 | 〃 | 宮崎県(西米良) | 2020年8月17日 |
| 29 | 39.6 | 佐賀県(佐賀) | 1994年7月16日 |
| 〃 | 〃 | 熊本県(天草) | 2013年8月20日 |
| 31 | 39.5 | 北海道(佐呂間) | 2019年5月26日 |
| 〃 | 〃 | 長野県(飯田) | 2020年8月17日 |
| 〃 | 〃 | 徳島県(美馬) | 2025年8月6日 |
| 〃 | 〃 | 福岡県(久留米) | 2024年8月5日 |
| 35 | 39.4 | 鳥取県(鳥取) | 2025年8月22日 |
| 36 | 39.3 | 青森県(弘前) | 2023年8月10日 |
| 〃 | 〃 | 島根県(益田) | 2017年8月6日 |
| 〃 | 〃 | 山口県(宇部市) | 2025年7月31日 |
| 39 | 39.2 | 秋田県(横手) | 2023年8月31日 |
| 〃 | 〃 | 滋賀県(東近江) | 2020年8月20日 |
| 〃 | 〃 | 長崎県(島原) | 2024年8月4日 |
| 42 | 39.0 | 愛媛県(愛南) | 2020年8月15日 |
| 43 | 38.8 | 岩手県(釜石) | 1994年8月14日 |
| 〃 | 〃 | 香川県(綾川) | 2025年8月4日 |
| 45 | 38.5 | 鹿児島県(肝付) | 2024年8月9日 |
| 46 | 38.0 | 宮城県(南三陸) | 1994年8月14日 |
| 47 | 36.1 | 沖縄県(南城) | 2013年8月7日 |
| 平均気温 | 39.0 | ー | ー |
いかがでしょうか?
沖縄県の最高気温はダントツで低く意外に感じますね
この理由はいくつかあります
- 周囲が海であるため涼しい海風が吹く
- 高い山が無いためフェーン現象が起きにくい
- 都会に比べヒートアイランド現象の影響が小さい
このような理由で夏は暑くなり過ぎず、冬は本州に比べ寒くならない
年間の寒暖差も小さく気温だけで言えば過ごしやすいですね
- 北海道の最高気温を観測した月が5月!しかも観測値が最も寒い地域のオホーツク。
佐呂間町はやや内陸にありサロマ湖をのぞく三方が山に囲まれているが高温になった理由は上空に最強暖気が入り、そして大雪山から吹き降りるフェーン現象で高温になった。
余談ではあるが、北海道最北端の街の稚内では5月でもまだ雪が降る可能性がある、その時期に北海道の最高気温が観測された - 山形県と福島県をのぞく東北4県は寒い地域らしく順位は低い。しかし、南に位置する鹿児島県まで45位と低い、これは沖縄と同じく海に囲まれた地形で海風で温度上昇が抑制されているため。それにしても45位とは驚き
首都圏の避暑地

海風で夏は涼しいとお話ししましたが、関東にも涼しい地域があります
それは千葉県勝浦市です
地図でご紹介します
勝浦市は千葉県南東部に位置する街です
勝浦は記録が残る明治39年(1906)以降一度も35℃を超える「猛暑日」がなく、30℃を超える日もわずか数日のみ。東京都心と比べて夏は3℃から5℃近くも涼しく、逆に冬は温暖な気候で雪はもちろん雨も少ない地域です。
引用:千葉県勝浦市 公式ホームページ(https://www.city.katsuura.lg.jp/site/city-promotion/3887.html)
気温が上昇する昼ごろに涼しい海風が吹き温度上昇を抑制します。そして冬も黒潮の影響で南から暖かい海水が流れるため都内に比べ気温が高くなります(東京湾内は暖い海水が流入しづらく海水は冷たい)
住むなら本当におすすめしたい街ですね

もうひとつご紹介したいのは
長野県軽井沢町です
軽井沢は有名ですね
都内から新幹線で約1時間ほどで気軽に行ける最高の避暑地です
涼しい理由は軽井沢が標高1000mも高い所にあるためです
夏の最高気温は20〜25℃ほどしかないため過ごしやすい

夏場は避暑地として別荘で過ごしたいという気持ちもわかりますね
軽井沢の魅力は気温だけでなく自然豊かで木に囲まれた究極の癒しを感じられるところです
自然だけでなく軽井沢駅の隣にショッピングモールもあり楽しめる場所もあります
日本は島国なのでその他にも良い気候の場所はたくさんあると思いますのでぜひ探してみてくださいね
熱中症対策
わたしは年配の人から「昔の夏は今みたいに暑くなかった」とたまに聞きます
調べてみると現在の気温は30年前の夏の平均気温と比べて1〜2℃上昇しています
「たった1℃、2℃か」と思うかもしれませんが人が思う感覚は年配の方が言っているように大きく感じます
そして気温上昇に伴い熱中症になるケースが増加しており夏場は特に注意が必要です
そこで今回は熱中症対策をご紹介します
熱中症の予防

出典:気象庁(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/nettyuusyou_alert/index.html)
夏バテなどで思考による判断も甘くなり適当に行動しその結果、熱中症になる可能性があります。対策は悩んだらやった方が良いですし毎年行動することによって夏の習慣になります
- 節約のためエアコンは使わず扇風機のみで夏を過ごす方がいますが、暑すぎる時はエアコンを使うなどしましょう
冷たい空気は部屋の下に溜まるので1階で横になるのが効果的 - 喉が渇いたら飲むではなく、乾いていなくてもこまめに飲みましょう。
ついでに冷たいペットボトルなら太い血管が通る首、脇、股などに少しの間当てましょう - 非常に暑い時は無理に外出をしない。もしくは近場の涼しい場所で休息をしましょう(日傘や帽子を使い直射日光を避ける)
- 無理な運動はしないか、短時間だけなど限定する
- たまに熱中症アメなどを舐めましょう
もし判断が難しい場合は気象庁と環境庁が共同で発表している「熱中症予防情報サイト」を確認しましょう
熱中症予防情報サイト
(熱中症特別警戒アラート)
⬇︎
https://www.wbgt.env.go.jp/alert.php

出典:環境省
熱中症の疑いがある

出典:環境省
上図は熱中症の疑いがあるときの応急処置のフローチャートです
熱中症の初期段階でしたら自力で対応することも可能かもしれませんが、重度のときや飲み物が手軽に手に入らない場所で自分1人の場合は対策が難しくなります
その場合は迷わず救急車を呼び、日陰で横になり待ちましょう
そのような状態になる前に「念のための予防」をし気持ちではなく身体を第一に考えましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は最高気温40℃以上の日の名称が決定したきっかけで高温についていろいろお話ししました
人間が営む生活環境により気温は緩やかに上昇し、地球温暖化が進み今の私たちの生活に影響を与えています。
大丈夫だからと慢心せず事前に熱中症対策を講じることが大切です
何十年後に「最高気温45℃以上の名称を募集」などが発表されないことを願っております
また熱中症対策につきましては自分ではなく、たまたま居合わせた知らない人が熱中症になっているかもしれません、その場合は上図のフローチャートを思い出して手助けをしましょう
最後まで読んでいただきありがとうございました!

